私が務めていた会社は印刷会社で、男性が機械関係の技術全般を担当し、女性は検査や組み立てなどの軽作業を担当するという役割が明確になっていたのですが、私は元々機械いじりが好きだったので師匠の元で男性と同じレベルの技術を身につけることができました。
それを会長に見込まれて本社の技術担当として抜擢されたのですが、工場長や専務に虐められる日々が続いていました。
大抵の嫌がらせは耐えられたのですが、一番堪えたのは仕事を干されたときでした。派遣の外国人やパートさん達が忙しそうに仕事をしてる中、私一人だけ仕事をもらえず一日中機械のメンテナンスや掃除ばかりで仕事がない状態は一ヶ月以上続きました。
正社員で技術者として会長自らが私の紹介をしてくれていたので、仕事をやらせてもらえない屈辱と惨めさで悔しいやら恥ずかしいやら、毎日泣いて帰ってました。
そのうち、掃除をする場所もなく、ただ居場所を探してウロウロするばかりで、途中で帰りたくなる日も増えてきました。
そして、いつの間にか「今日も明日も、会社に行っても何もできないなら、行く必要なんかないんじゃないか」と思うようになり、どういう理由で休もうか、なんて言って休もうかとそればかり考えるようになっていました。
事務員の女性から、毎日掃除ばかりなのに給料貰っちゃって、羨ましいわ、と嫌味を言われた
仕事を干され続けて自分一人ではどうしようもなくなり、社長に直談判
会社に行きたくないと感じたきっかけは、仕事を干され続けて自分一人ではどうしようもなくなり、社長に直談判した時です。
工場長、専務、社長と役職持ち三人に囲まれて、女に任せられる仕事ではない、この仕事は我々が会長から預かったものだ、大人しく検査だけしていればいい、など、さんざんこき下ろされました。
工場長や専務が圧力をかけた
それでも、私は会長自らの指名で本社の技術指導にあたってくれ、と頼まれたのは事実ですし、何よりも、応援してくれた師匠の顔に泥を塗るのだけは絶対に嫌だと思っていたので、仕事をくれれば必ず結果を出すから、と訴えました。
結局、お互いに歩み寄れないまま再び仕事を干される日々が続き、他部署の人に仕事を貰いに行っても、次の日には工場長や専務が圧力をかけたのか、簡単な仕事ですら断られるようにもなりました。
何一つ仕事をさせてもらえない
さらに、私が会長から直々にもらった試作品の印刷もいつの間にか専務たちに奪われ、私は何一つ仕事をさせてもらえないんだ、と絶望して、会社に行きたくなくなりました。
飲み会に誘われても惨めだし、給料明細を渡された時に事務員の女性から、毎日掃除ばかりなのに給料貰っちゃって、羨ましいわ、と嫌味を言われた事も、行きたくなくなるきっかけでした。
平日は毎朝車に乗り込むたびに吐き気やめまいに襲われました
毎日毎日転職や休職の事を考え、休む理由を考え続ける日々
会社に行きたくなくなってからは、日曜日から憂鬱な気分が抜けず、平日は毎朝車に乗り込むたびに吐き気やめまいに襲われました。
毎日毎日転職や休職の事を考え、休む理由を考え続ける日々でした。
周囲の目を気にせずにただひたすら無心になって掃除
でも、やっぱりここで負けたらもっと惨めだ、と、車の中で応援ソングのサビの部分だけをエンドレスで歌いながら出勤し、掃除だって仕事だ、と割り切って、周囲の目を気にせずにただひたすら無心になって掃除をし続けていました。
そのうち、別部署のリーダーから新しい取引先の開拓で試作品を作って欲しい。ただし、今までやってきた事なんか目じゃないくらい難しい。
失敗したら全て終わるくらい大変だけど、やるか?と持ちかけられ、そんな責任重大なことが果たして自分にできるのかと一瞬考えはしたものの、このプロジェクトを成功させれば見返せる、と思い直して仕事を引き受けることにしました。
絶対に見返してやる、と心のなかで何度も繰り返しながら仕事をしていました
それからは明け方まで残業続きで仕事が飽和状態でしたが、ただ一心に成功させたい、自分にしか出来ないという技術力を身に着けたい、絶対に見返してやる、と心のなかで何度も繰り返しながら仕事をしていました。
実際、残業がキツイと思っていた事もありましたが、仕事がない苦痛に比べれば天国だと思えるようになっていました。
会社に行きたくない時のまとめ
会社に行きたくない時は、思い切って一日休みをもらうのも1つの方法だとは思います。
でも、一度休んでしまうと、気が抜けてしまってそのままズルズルと休み続けることにもなります。
勿論、休みながら転職先を探すのも1つの手段ではあると思うので、体調を崩してまで無理に通勤をすることはないと思います。
私は恩人である師匠の顔に泥を塗りたくないという一心で耐えていました。
会社の上司からのイジメも、耐えるだけの価値があるか、耐えられるだけの強いメンタルを持っているのか、耐え抜いた先に何か希望があるのかをしっかりと見極める必要があると思います。
それでも、必要ならば見限るという選択肢もあると思うので、無理に立ち向かおうとせず、少しずつ休みを取りながら、新しい職場を探すことが一番有意義なのではないでしょうか。
転職先が決まるまでの間はつらい日々が続くので、その間は転職までの布石だと割り切って、相手の反応や評価など気にせずに有給を消化して長期休暇を取るのもいいと思います。
一日だけ休む、というのを繰り返すと、休むための言い訳を一日中ずっと考えてしまって余計に追い込まれてしまいます。
どうせ休むのならば、一週間くらい一気に取って、クビになってもいいや、どうせ新しい職場に移るんだし、と開き直ることも大切だと思います。