妊娠してからはじめて耳にすることになるお母さんも多いかもしれません。
「産後うつ」。
文字通り、出産後にお母さんがうつ状態になってしまうことです。
「そもそも産後うつってどうなるの?」
「出産したらみんななってしまうの?」
とくに妊娠中のかたは心配になるのではないでしょうか。
はじめに言っておくと、出産したからといってすべてのお母さんが産後うつになるわけではありません!
でも、出産したお母さんは極めて産後うつになりやすい状態になってしまうと言えるのです…。
じつは、私も産後うつになりました。
産後うつの治療をしながらの、子育てをスタートさせたのです。
もちろん、今でも体調の波があります。
困るのは、その体調の波があるなかで、子どものお世話をしないといけないことです!
今回は、私が経験した産後うつの症状。
そして、体調がしんどいときにどう1日の子どものお世話をやりすごしているか。
体験談をお話します。
もっとも、産後うつの症状は個人差がかなり大きいと思います。
すべてのお母さんが全く同じ症状になるわけではない。
また、すべての産後うつを経験しているお母さんが、全く同じしんどさではない。
と、いうことを踏まえてごらんください。
あくまでも、私が経験した産後うつのお話です。
そもそも産後うつについて知りたい!
産後うつってなに?
産後うつは、出産後のお母さん。
または家族の人が、うつ状態になってしまうことを言います。
とくに産後のお母さんは頻回な授乳など、赤ちゃんのお世話でゆっくり眠れません。
出産の身体のダメージもあり、気分の落ち込みが出てしまうことがあります。
そしてなんといっても、出産後は妊娠中とくらべ、女性ホルモンがかなり変化してしまいます。
ホルモンバランスが崩れるため、気分の落ち込みが起きやすくなってしまうのです。
産後うつの主な症状とは?
産後うつの主な症状としては…
・気分が長期間落ち込む
・眠れない
・泣きたい気分になる
・消えてしまいたくなる
・ポジティブな感情で考えられなくなる
これはほんの一例です。
もちろん、症状がちがっていたり、症状が軽い・重いなど、かなり個人差があるものと思ってください。
多くの産院では、赤ちゃんの1ヶ月健診と合わせて、お母さんの普段の過ごし方や気分の変化などのカウンセリングもあります。
出産したらみんながなるの?
出産したすべてのお母さんが、産後うつになるわけではありません。
産後うつになりやすいと言われているお母さんは…
・心配性
・完璧主義
・神経質
・周りに頼る大人がいない
・過去にうつ病になったことがある
・子育てへの理想が高い
育児書が売られていますが、そもそも育児書どおりに子育てが進むことは絶対にありえない!
そう思って読んだほうがいいです。
私はかなりの心配性。
そして神経質だったために、育児書どおりに子育てが進まず、しんどくなってしまったのかなと、今となっては思います。
産後うつがしんどいとき!こうしてみよう!
最小限のお世話さえすればよし!
自分のことさえままならない「しんどいとき」。
そんなときに掃除や洗濯という家事なんてやってられません!
とにかく、子どもはひとりではなにもできない!
子どもの「最低限の」お世話だけできればよしということにしました。
私のなかの最低限の子どものお世話とは…
・ミルク、離乳食などの食事と水分補給
・おむつ替え
・できればお風呂(無理なら蒸しタオルでおしりを拭く)
自分や子どものご飯もレトルトにします。
あとは子どもとお絵描きやつみきなど、寝転びながらでもできることをします。
ちょっと子どもと離れてみて
完全に1日中子どもと離れることはできませんが…。
ほんの5分、いや10分でも子どもと離れるだけで気持ちが落ち着くときも多いです。
そのあいだ子どもにはおやつを食べてもらっていたり、録画した好きな番組を観てもらっています。
別室にいると子どもが来てしまうので…。
「ママおトイレに行くね!」
と、子どもに声をかけてからお手洗いに閉じこもります。
子どもも「部屋のなかにお母さんはいる」と感じるのか、ほとんど泣かずにひとりで過ごしてくれることが多いです。
半日ほど離れられるのが、一番いいんですけどね…。
大人と会話する機会をつくって
やっぱり大人同士の会話がなければ、気持ちがしんどくなります。
私はよく子育て支援センターを利用します。
我が子とだいたい同じくらいの年齢の子どもと、お母さんが遊びに来ています。
保育士さんもいるので、いろんなことを相談できます。
また、ほかのお母さんとも、相談し合ったり、グチを言い合ったりできるのが思いのほかストレス発散になっています。
私はもともと社交的ではありません…。
でも、「子ども」の共通の話題があるので、意外と話がはずんだりします。
何度でも言いたい!育児に完璧も正解もない!
お察しのとおり、私は初めての育児です。
そして、初めての育児を経験するお母さんが、産後うつに非常になりやすい!
意外なことに、産後1年以上経ってから産後うつになってしまうお母さんもいます。
また、二人目以降の子育てで産後うつになってしまうお母さんもいるのです。
それほど「産後うつ」は、意外と身近な存在なんだということを知ってください。
できるだけ気分よく過ごすために…。
・完璧にならなくてよし!
・育児書はそこまで真剣に読まなくてよし!
・他の子どもやお母さんと比べなくてよし!
私は入院中からあまりにも神経質、心配性すぎたので、かなり助産師さんから心配されていました。
「虐待さえしなければいいのよ。子どもはちゃんと大きくなるから。」
この言葉が今でも心に残っています。
毎日掃除機をかけなくても多少は大丈夫!
毎日お風呂を洗わなくても多少は大丈夫!
そして、なによりも周りに頼って行こうと心から感じています。
しんどくなるまえに、市役所に足を運び、保健師さんに相談もできるようになりました。
子どもを数時間から半日預かってくれる、「一時保育」に登録もしました。
「母親は子どものために自分を犠牲にすべき」
「しつけも完璧にすべき」
という、固定概念を捨てたのです。
考えかたを変えると、症状も一気によくなったのです。
子育てがつらいと感じているお母さん!
まずは自分のことを、思いっきりほめてくださいね!