身近な飲み物を知ろう!牛乳の殺菌方法の違い




みなさん、牛乳は好きですか?
今日は牛乳大好き!という方向けに、牛乳について取り上げます。

牛乳は、一番身近な乳製品です。
冷蔵庫に常備している家庭も多いのではないでしょうか。
『背を伸ばしたいなら牛乳を飲みなさい』と言われて育った人も多いはずです。
小学校の給食では毎日出ていますし、子どもの頃から馴染みのある飲み物ですね。

しかし、一口に『牛乳』といっても、様々な種類があるのはご存知でしょうか?
スーパーでよく見かける牛乳から、牧場に行かないと飲めない牛乳、
独特の風味がある牛乳など、その種類は様々です。

この違いはどこからくるのか?

その1つの要因が、殺菌方法にあります。

普段みなさんが口にしている牛乳は、雑菌の繁殖を抑えるために
殺菌されています。
殺菌方法は、65℃以上の温度にして30分以上加熱することです。

そして、この殺菌方法によって味や風味に違いが出てくるのです!!
殺菌方法の違いは、加熱する温度や加熱時間を変えることです。

この記事では、牛乳が搾られてからみなさんに届くまでの道のりを、
殺菌方法に注目して取り上げようと思います。

この記事を読んで、自分の好みの牛乳を探してみてはいかがでしょうか?

搾りたての牛乳が殺菌されるまで

どうして殺菌するのか?

まずは、牛乳を殺菌する理由についてです。

搾りたての牛乳は栄養が豊富です。
『牧場で搾りたての牛乳を飲む』、一度は憧れますよね。

しかし、高い栄養価の反面、雑菌も繁殖しやすいのです。
もともと牛乳は、母牛が子牛を育てるために体内で作ります。
それに、牧場で搾られるわけですから、外から雑菌が混入することもあります。

完全無菌という状態は難しいのです。

そのため、雑菌の繁殖を防ぎ、かつ保存期間を長引かせるために、
牛乳は殺菌されるのです。
安心して飲むためにも、牛乳の殺菌は必要なのです。

では、絞られた牛乳の道のりを簡単に追ってみましょう。

ホモジナイズ処理

牛乳は搾られると、まず『ホモジナイズ』という処理を受けます。
これは、日本語にすると『均質化をする』という意味になります。

牛乳にはタンパク質や脂質が含まれていますが、通常、これらの分子の大きさは異なります。
ホモジナイズとは、この分子の大きさを均一にする処理になります。

どうして分子の大きさを揃える必要があるのかというと、品質のムラを抑え、
加工しやすくするためです。
牛乳はそのまま飲むだけではなく、バターやチーズなどの加工品にもなります
からね。

ホモジナイズされていない牛乳を『ノンホモ』と言います。
牧場やごく一部のお店で手に入れることができます。

搾りたてが飲みたいという方は、ぜひノンホモ牛乳を探してみてください。

ホモジナイズされた後の牛乳は、いよいよ殺菌処理にはいっていきます。

牛乳の殺菌方法

超高温短時間滅菌法

135~150℃で1~4秒滅菌する方法です。
『滅菌』なので、牛乳の中にいる雑菌のほぼ全てが死滅します。
LL(ロングライフ)牛乳とも言われ、常温で約90日保存できます。

超高温短時間殺菌法

120~130℃で2~3秒殺菌する方法です。
現在市販されている多くの牛乳がこの殺菌方法を利用しています。
みなさんに最も馴染みのある牛乳ですね。

超高温短時間殺菌法の牛乳の特徴は。『コク』を感じることです。
これは、牛乳を高温で殺菌したことに由来します。

よく勘違いされますが、高温で殺菌したからといって、
栄養価が失われるわけではありません。
美味しく安全で、かつ大量生産に向いた殺菌方法と言えます。

高温短時間殺菌法

72~85℃で2~15秒殺菌する方法です。
低温殺菌に比べ、ビタミン類が破壊されにくい殺菌方法です。

低温長時間殺菌法

63~65℃で30分殺菌する方法です。
古くから扱われている殺菌方法で、高温の殺菌法と比較して、
品質や風味の変化が抑えられています。
より搾りたてに近い牛乳といえます。

低温ですが、人間にとって有害な菌は確実に死滅しています。

別名『パスチャライズド牛乳』とも呼ばれます。
タンパク質の変質が少なく、サラッとした味わいになります。

ただし、高温の殺菌法と比べて日保ちしないため、
保存期間にはご注意ください。
大量生産には不向きなのです。
お値段も少し高めになりますね。

まとめ

以上のように牛乳は、ホモジナイズ→殺菌処理を受け、みなさんの元に
届きます。
一口に『牛乳』と言っても、いくつかの種類があります。
子どもの頃から馴染みのある飲み物ですが、実は奥が深いのです。

本当はもっとたくさんの工程を通過しますが、今回取り上げた『ホモジナイズ』と『殺菌処理』は、味や風味に大きく影響を与えます。

今度スーパーで牛乳を買う時、牛乳のパッケージをじっくり眺めてみては
いかがでしょうか。
実は、『〇〇度で〇〇秒(分)殺菌』と書かれてあります。
『高温短時間か~』、『お!低温殺菌か!』と、ささやかな発見がありますよ。

最近では低温殺菌牛乳やノンホモ牛乳をスーパーで目にすることも
増えてきました。

たまには新しい牛乳を試したい。
少し高いけど、嗜好品として飲みたい。
自分が美味しいと思える、お気に入り牛乳を探したい。

こんな感覚で飲んでみてはいかがでしょうか。

みんなで飲み比べをして、感想を言い合うのも楽しいですよ。

そしてお気に入りの牛乳ができたら、実際にその牧場へ足を運んでみるのも
いいですね。
牛さんはかわいいです。

日常にささやかな変化を加えて、より日々の生活を充実させてみてください。