実は表現豊か!猫の気持ちは行動で分かる。噛む行為にはどんな意味がある?




「猫は犬に比べて、表情が読めない」という言葉を
中学時代に友人から言われた事があります。それはこの友人だけで無く
そう思っている方は多いのではないでしょうか?

確かに犬と比べてしまうと、喜怒哀楽が読みづらいかもしれません。
しかしそうでもありませんよ?猫の喜怒哀楽って
かなりハッキリとしています。

さて、その喜怒哀楽の中に「噛む」という行為が入ってきます。
もちろん「噛む」という行為は、飼い主に対して
やってはいけない行為の一つではあります。

ではなぜ、あえてこのテーマを選んだのかと言いますと
猫の「噛む」は、全て同じ意味ではないからです。
猫飼い主を「噛む」場合、様々な理由があります。

甘えたい時の「甘噛み」・怒っている時の「怒り噛み」
遊びの延長線である「本能噛み」等があります。
どれにしても、痛いのには変わりありませんけどね。

しかし、いくら理由があるとは言え「噛む」行為を
そのままにしておく訳にはいきません。
ちゃんと猫に「やってはいけない事」と教えなくてはいけません。

そこで今回は、猫が飼い主に対して「噛む」理由と
効果的なしつけ方を、何通りかご紹介したいと思います。
少しでも参考になればと思います。

余談ではありますが、記事を書いている私の手はというと
昨年に産まれた生後7か月と4カ月の、遊び盛り仔猫達のお陰で
生傷が絶えません。

猫が「噛む」理由とは何でしょうか?いくつか挙げて見ましょう。

撫でていたら噛まれた→「もう撫でなくていいにゃ!」

撫でていてゴロゴロと喉を鳴らしながらご機嫌だった猫が
撫で続けていたら突然ガブリ!こんな経験は、飼い主なら
一度はあるのではないでしょうか?

これは「もう十分」または「やりすぎだよ!」という猫のサイン。
もちろんいつまでも撫でられるのが大好きな猫はいますが
自分の気が乗らない時やしつこすぎると嫌がります。

気持ちよさそうに見えても、適度な所で切り上げるのが
肝心です。喉を鳴らさなくなったり、鼻にシワが寄ってる時は
嫌がっているサインなので、控えてあげましょう。

何故か突然噛まれた→「やつ当たりしてやるにゃ!」

怖い目にあってパニックになったり、機嫌が悪かったりして
イライラが抑えられずに、飼い主を突然噛む事があります。
これを「転嫁行動」と言い、いわゆる「八つ当たり」です。

不快な事があると、たまたま飼い主やそばにいた動物などの
せいにして攻撃をするという訳です。
攻撃された側からしたら、ちょっと理不尽ではありますが。

これは大体の場合、猫が興奮状態である為、噛まれたからと言って
叩いたりするのは控えた方が良いです。どちらかというと
名前を読んであげる等して、興奮を抑えてあげるのが良いです。

我が家の場合は、声をかける。またはだっこをして
背中をさすると言った事をしますが、一番良いのは
声をかけつつ、そっとしておくかもしれません。

遊んでたら噛まれた→「飼い主さんの手も獲物だにゃ!」

やはり猫という生き物は、生まれながらにしてのハンター。
噛む、ひっかくは獲物を狩るのに必要な行動です。
猫達の「遊び」も、狩りの延長線上にあります。

その為、飼い主を獲物に見立てて攻撃している場合があります。
ひらひらと魅惑的に動く飼い主の手や洋服(特にスカート)等は
猫からしたら、恰好の的であるわけです。

触ったら突然噛まれた→「そこは痛い所だから触らないでにゃ!」

体のどこかに痛む場所があり、そこを触られた事によって
威嚇するために噛む場合があります。骨折や皮膚炎などの
被毛に隠れている見えない傷がある場合があります。

外から見えないケガや病気などが原因の場合があるので
猫が触られて嫌がっていたら、かかりつけの動物病院で
見てもらうようにしましょう。

噛み癖がつくと直すのは大変。そうならない為にはどうしたら良いの?

猫の様子をしっかり観察する

撫でている時や遊んでいる時に、興奮して噛んでくる場合は
目の瞳孔が開き黒目がちになったり、尻尾を大きく振ったり
撫でている手を激しく舐め始めると言った行動が見られます。

小さなサインを見逃さずに、「これはイカン!」と思ったら
一度遊ぶのを中断して、落ち着かせてあげましょう。
身を低くして飛び掛かる仕草にも、気を付けましょう。

猫の噛むおもちゃで発散させる

噛む行動は、狩りの本能でもあります。その本能を満たす事は
人や他の動物への攻撃を回避するのにも必要な事です。
丈夫なおもちゃで、遊びの中で噛みたい衝動を発散させてあげましょう。

仔猫の時に「噛む=遊び」と学習してしまうと、成猫になってからの
噛み癖に繋がってしまう可能性があります。小さいから大丈夫ではなく
ちゃんとおもちゃを使って遊ぶ事を教えてあげて下さい。

噛み癖をつけさせない方法

手を噛まれると、反射的に手を引っ込めてしまいますね。
しかしその動きにつられて、更に噛みつこうとするかもしれません。
そんな時は、あえて口に手を押し込む事をおすすめします。

手を口の奥に押し込まれることによって、それ以上噛む事が出来ず
離す事があります。あまり力任せにやらない様にして下さい。
グッと軽く押し込む感じが良いです。

また、噛まれた瞬間に落ち着いた強い口調で「痛いよ!」とか
「ダメ!」と叫ぶのも効果的です。

猫の気持ちと行動と噛むと言う事のまとめ

いかがでしたでしょうか?この記事が少しでも、見てくれた方の
参考になってくれたらいいと思います。猫にとって、噛む事は
本能的に当たり前の行動ではあります。

しかしその行動が行き過ぎてしまうと、猫にとっても
飼い主にとっても良い結果にはなりません。噛まれてから対処ではなく
噛まない様にコントロールしてあげるのが、飼い主の役目です。

噛みつきのしつけに限った事ではありませんが、叩くなどの
恐怖を与えるようなしつけをするのは、やめて下さい。
猫との信頼関係が壊れ、返って問題行動がひどくなってしまいます。

また、噛みつきやいたずら等を時間が経ってから叱っても
猫は何に対して叱られているのか分からず、これもパニックの
原因になるので、その場で注意しましょう。

噛まれてしまった場合は、いくら幹部が小さくても傷は傷なので
放置してしまうと、化膿してしまいます。かならず流水と石鹸で
傷口を洗い、消毒を欠かさずしましょう。

もし傷が深かったり治りが遅い場合は、必ずお医者さんに
見てもらって下さい。噛まれたからと言って、パニックにならず
まずは傷を洗い消毒。患部の状況で、早めに受診。

最後になりますが、猫によって飼い主を噛んでしまった事に
対して、ショックを受ける子もいたりします。そんな子には
なるべくフォローをしてあげて下さい。

遊んでいる最中に勢い余って噛んでしまった我が家の猫は
尻尾が垂れ下がり、耳が寝てしまい「やってしまった」オーラと
涙目になってしまいました。

猫も飼い主も、楽しく一緒に過ごせる事が幸福です。
それではみなさん、愛猫との楽しい日常を!!