ダイエットには有酸素運動が効果的!ということを聞いたことがある人は多いと思います。有酸素運動とはジョギングやサイクリングなど、ある程度時間をかけて小から中程度の負荷をかけて行う運動をいいます。
有酸素運動は、体の中に酸素を取り込んで全身の血液を巡らせてエネルギーとすることから、心臓や肺の機能が高くなったり、体のエネルギーを多く使うことで体内に蓄積された脂肪を燃焼させてくれたりもするため、ダイエットにも効果的です。
でも、注意してください。早く大きな効果を出したいと思い、あまり無理な強度や長時間の有酸素運動を行うことは返って効果を落としてしまうことにもなりかねません。
マラソンや水泳の選手ならばともかく、私たちのような多くの一般人にとっては、有酸素運動を行う主な目的はダイエットだと思いますが、せっかく頑張って有酸素運動を行うのであれば、効果的にダイエットを行いたいですよね。
どうすれは効果的に有酸素運動を行うことができるのでしょうか?それは、心拍数を目安にすることです。
一般的には心拍数100~120程度が効果的と言われていますが、これは年齢によっても異なりますし、どの程度の運動強度でどの程度の心拍数になるか、についても個人差があります。
そこで今回は、有酸素運動を効果的に行う目安となる心拍数について、詳しく説明していきたいと思います。
有酸素運動で脂肪燃焼の目安となる心拍数は?
目安となる心拍数は最大心拍数の60%程度
人によって個人差はありますが、有酸素運動で脂肪燃焼の目安となる心拍数は、概ね「最大心拍数の60%程度」と言われています。
心拍数は若い人ほど高い傾向にあります。20代であれば最大心拍数の目安は200。一分間に脈が200回打つ計算です。その60%程度ですから、20代の人であれば概ね120程度を保つのが効果が高いということになります。
目安となる心拍数は年齢によって変わる
先ほどの通り、若い人ほど心拍数は高い傾向にあります。220から年齢を引いた数が最大心拍数の目安と言われており、その60%程度が脂肪燃焼に効果的な心拍数になるため、年代別の心拍数の目安は以下の通りになります。
最大心拍数 効果的な心拍数
・20代 200 120
・30代 190 114
・40代 180 108
・50代 170 102
(220-年齢)×0.6 という計算式で覚えておけばよいでしょう。
心拍数が高すぎると筋肉を分解してしまう
上記の心拍数よりも低い心拍数だと脂肪燃焼の効果があまり出ません。逆に、高すぎる心拍数だと体の中のエネルギーをたくさん消費しますが、消費しきった後は、脂肪を燃焼させるよりも、あなたの体は筋肉をエネルギーとして分解しだしてしまします。
短期的にはこの方が体重自体は落ちます。ただ、それは脂肪だけでなく筋肉も減らしてしまう結果となり、筋肉の減った体は代謝が悪くなるため、長い目で見れば太りやすくなってしまうのです。
更に有酸素運動の効果を高めるためのポイント
有酸素運動の時間の目安は30分~60分
心拍数を一定に抑えるとともに、有酸素運動の時間も、ある程度に抑える方が効果的です。なぜなら、長時間有酸素運動を行うことによる疲労の蓄積が、「コルチゾール」というホルモンを分泌させてしまいます。
コルチゾールは別名「ストレスホルモン」とも呼ばれており、多量に分泌されると太りやすくなったり、免疫機能を低下させたり、体にとって様々な悪影響を及ぼすのです。
従って、有酸素運動を行う場合は、心拍数を一定に抑えながら、あまり疲れすぎない程度の時間、長くても60分以内程度がよいでしょう。
筋トレ後に有酸素運動を行う
「有酸素運動の効果は開始15分以降」というようなことを聞いたことがある人もいるかと思います。
これは、何もせずに有酸素運動を開始した場合、体はまずは体内に蓄積された栄養をエネルギーとして利用し、それが15分程度で空になった後、脂肪を燃焼させだすからです。
では、筋トレ後に有酸素運動を行うとどうなるのでしょうか。まず、筋トレで体内の栄養は消費されて空になります。更に筋トレによって「成長ホルモン」が分泌されます。この成長ホルモンは脂肪を効果的に燃焼させる役割を果たします。
つまり、筋トレ後に有酸素運動を行うことは、体内の栄養を空にし、脂肪を燃焼させやすくするホルモンを分泌させることから、二重に有酸素運動の効果を高めてくれるのです。
ちなみに、筋トレで体内の栄養が空になっていますから、15分を待たずに有酸素運動開始直後から、脂肪燃焼の効果が期待されます。
ジムのランニングマシーンで有酸素運動を行う
ジョギングや水泳などの有酸素運動は、単調な運動を孤独に長時間行わなければならなりません。この単調かつ孤独なところが有酸素運動が長続きしにくい原因なのです。
その点、ジムのランニングマシーンであれば、好きなTVや動画を見ながらジョギングをすることができますし、ジョギングの速度や心拍数の計測なども簡単にできてしまいます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ダイエットの効果を早く出したいために有酸素運動をやりすぎてしまうとかえって筋肉量が落ちて、痩せにくい体質になってしまうんですね。
何事も焦りは禁物です。一時的に痩せてもリバウンドしてしまっては元も子もありません。目安となる心拍数を守り、体が疲れすぎない程度の適度な時間の有酸素運動を心がけましょう。
ちなみに、心拍数を測るには専用の腕時計のような測定器もありますが、わざわざ購入しなくても、先ほどご説明の通り、ジムに行けばランニングマシーンで簡単に測定することができます。
一旦ご自身の心拍数が、どの程度の負荷で100~120程度になるのか覚えてしまえば、後はジムに行かなくても、外でジョギングするような場合でも、同じくらいの負荷で有酸素運動を行えばよいのです。
感覚的には軽く息切れする程度、有酸素運動を行いながら簡単な会話であれば苦にならない程度、が脂肪が燃焼しやすい心拍数の目安です。
それぐらいの負荷であれば、さほど苦にはなりませんし、楽しく有酸素運動を続けることができると思います。
慣れないうちは有酸素運動は辛いものかもしれませんが、慣れてくるとむしろ有酸素運動を行わない方が気持ちが悪くなるくらいです。
目安となる心拍数を守って、明るく楽しく、有酸素運動を続けて、スリムな体を手に入れましょう!