体臭が気になる?臭いが改善する洗い方




体臭が気になったことはありますか?私はあります。
見た目は鏡で見ることができるし、声は録音すれば聞くことができます。

でも、体臭はどうやって確認をすればいいのかわかりません。
人に「私って臭う?」と聞いても、ほぼ満足がいく返答は返ってきませんね。
でも意外と体臭って、人の印象を左右する大事な要素なんです。

急に街ですれ違った人の匂いで、急に昔の記憶を思いだしてりすることはありませんか?

人間には五感(視覚・聴覚・味覚・触覚・嗅覚)があります。また、脳には本能や情動を担当する「大脳辺縁系」と、理性的な思考を担当する「大脳新皮質」という部分があります。

大脳辺縁系には海馬と呼ばれる記憶をつかさどる器官があって、あらゆる情報はいったん短期記憶として海馬に保管されます。そして何度も思いだすような情報は海馬で長期記憶に変換されるんです。

五感の中で嗅覚だけが、この海馬に直接情報を送ることができます。
嗅覚以外の五感による情報は、いったん大脳新皮質を通って海馬に運ばれますが、嗅覚の情報は大脳新皮質を介さないんです。匂いの記憶は鮮明に残るため、人の印象を左右する大切な要素なんですね。

臭いケアは社会人としてのマナーともいわれています。
そんな、「臭い」について皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

体臭の原因を知り、臭いについて詳しくなる

臭いと匂いの違いって?

漢字でよく「匂い」「臭い」という字をみます。どちらの漢字を使えばいいのか迷うことはありませんか?

辞書で調べると「匂い」とは、「そのものから漂ってきて、嗅覚を刺激するもの」「いかにもそれらしい感じ・趣」「人の内部から立ち現れる、生き生きとした美しさ」「はなやかで見栄えのすること。威光、栄華」と出てきます。

では「臭い」と調べてみると、「嗅覚を刺激する、不快なくさみ。悪臭」「いかにもそのような感じ・気配。特に、好ましくないもの」と出てきます。

共に「嗅覚を刺激するもの」とありますが単に、「匂い」は心地よく感じるものや不快でないもの。
「臭い」はくさい、きついと不快に感じるもの。単に、プラスイメージとマイナスイメージの違いだけなんですね。

臭いはどうやって人に届くの?

匂いの物質は、分子量約300以下の有機化合物で数十万種類もあるといわれています。分子量300以上になると、重すぎて空気中を飛んでこないそうです。
生物が作り出した代謝物で、空気中を漂えるほどの軽い物質が匂いのもとなんですね。

では、その匂いをどうやって感じるのでしょうか。

まず鼻に入ってきた匂い分子は、鼻の粘膜に付着し融合します。そして匂いの受容体でキャッチされます。キャッチされた分子は電子に変換され、脳へ届けられます。

余談ですが、風邪をひいて鼻水が多くなると匂いを感じにくくなりませんか?鼻の粘液が多すぎて、うまく電子に変換されにくいからなんですね。

電子は脳へ届けられるのですが、処理のされかたはまだまだ未解明な部分が多いいんです。
匂いの認知、記憶、効果がどのようなメカニズムでおこっているかは今後の課題とされています。

体臭の原因とは?

皮膚には皮脂を分泌する「皮脂腺」と、汗を分泌する「汗腺」があります。

皮膚には様々な種類の雑菌(皮膚常在菌)が付着しています。
皮膚常在菌は、普段は私たちの皮膚を守ってくれているイイ菌なのですが、時間がたった汗や皮脂とくっつくと臭いのするガスを発するようになるんです。

これが、体臭の原因になるんですね。

体臭が改善する洗い方を知り、臭いの悩みを解決しよう

体臭の種類について

一括りで「体臭」といっても、体臭には様々な種類があります。
内臓の病気からくる臭い、お酒やにんにくを食べてでる臭い、加齢臭、汗の臭いなど様々です。また発生する部位も様々です。
本稿では、汗に関連した臭いに対しての対策を述べさせてもらいますね。

体臭が出やすい部位

前述したとおり、臭いには汗が関連してきます。
汗の出やすい箇所を知ることが大切になってきます。
汗腺は全身に分布していますが、いっせいに同じように汗をかくわけではありません。一般的に、胸や背中のような体幹部のほうが、腕などの末梢部よりも汗の量が多いです。体幹部でも、特に脊柱(背骨)のあたりや脳を守る額は特に多いです。
理由は、生命維持に大切な脳と中枢神経を守るためです。

また汗腺には2種類あり、「エクリン腺」と「アポクリン腺」があります。
それぞれ成分が違い分布している部位も違います。
「エクリン腺」は全身、とくに手のひらや足の裏に多く、ほとんどが水分です。
発生直後は無臭ですが、汚れがつき時間と共に菌が繁殖して臭いが発生します。
「アポクリン腺」はわきの下や性器周辺に多く、水分以外のたんぱく質や脂質が含まれており、思春期に活動が盛んです。
特有の臭いがあり、臭いが強い場合は「わきが」と呼ばれています。
臭いは、汗だけでなく汚れや脂質が深く関連してきます。
汗と汚れ・脂質の関係で一番臭いがでやすいのが、わき・頭・足の裏なんですね。

臭いに効果的。各部位おすすめの洗い方。

わきの下から出ている汗は「アポクリン腺」からでているものです。
食生活・ストレス・わきの下が不衛生であることが原因とされています。

食事は動物性たんぱく質や脂質を減らし、ストレスをためないことが大切です。

わきは皮膚の適度なたるみがあるため、しっかりと泡立った泡で優しく丁寧に洗うことが大切です。皮膚が薄いため、こすり過ぎは厳禁です。

腋毛は常在菌が繁殖しやすくなるので処理することをおすすめします。
長時間の放置は菌の繁殖につながるので、入浴時に限らず、こまめに汗を拭きとる習慣をつけましょう。

頭部の臭いは、頭皮の皮脂と汗による菌の繁殖が原因とされています。
「エクリン腺」からの汗なので、汗をかいた直後は臭いません。
菌は、湿気が多く、温かく、暗いところで増殖します。髪の毛に守られた頭部はまさに繁殖しやすい環境なんですね。
ジメジメする梅雨時期は、特に頭皮臭にとっては危険です。

洗い方はシャンプー前に、ブラッシングをして頭皮につまった皮脂や汚れを浮き上がらせる。そしてシャンプー前にシャワーでしっかりすすぐことで、汚れが落ちる割合が増えます。
帽子は通気性の良いものをセレクトし、状況によっては日傘を活用するといいですね。
また洗髪後に髪を濡れたままにしておくと、乾く前に菌が増えて臭いの原因になります。ドライヤーで素早く乾かすことが大切です。

足の裏も同様に、菌が繁殖しやすい環境です。
靴の中は通気性が悪く、長時間履きっぱなしになることが多いです。皮膚だけでなく、靴の中にも繁殖するので靴のケアが欠かせません。
毎日同じ靴を履かず、日替わりで履くことをおすすめします。可能ならば、会社で靴を脱いで、スリッパに履き替えるのがよいでしょう。
洗い方ですが、足裏は角質が厚いためしっかり泡立てた泡で丁寧に洗いましょう。趾の間も丁寧に洗う必要があるため手の指で洗うのがおすすめです。
爪の間の汚れは、爪ブラシを使ってしっかり落としましょう。爪を短くしておくことも対策になります。
足専用のやすりで古い角質を除去することも忘れないでくださいね。

臭いが改善する洗い方のまとめ

いかがでしたか?臭いの原因は、汗と細菌の繁殖が関係していたんですね。

皮膚を清潔に保つことは大切です。
しかし、皮膚を清潔に保ちたいがために皮膚をゴシゴシとこすり過ぎるのは厳禁です。皮脂を取りすぎると、皮膚はそれを補おうとするためさらに皮脂を分泌するようになります。
そうすると、細菌のエサである皮脂が増え体臭の原因となってしまうんです。

また皮膚の常在菌の中には、細菌の繁殖を抑える役割をしている菌もあります。
洗いすぎると、良い菌まで無くしてしまい細菌を増殖させる原因になってしまいます。
洗い過ぎもよくなく、洗わないのもダメ。なかなか難しいですね。

前述したとおり、体臭には様々な要因があります。また汗だけではなく、身体の代謝物も関係しています。
身体を作ったり調整したりしている、食べ物やストレスは臭い予防の大切な要因なんです。なので皮膚の清潔だけではなく、食生活改善・ストレス予防とのバランスが大切となってきます。

自分の臭いをチェックする方法として、お風呂に入る前にビニール袋に脱いだ衣服を入れ、お風呂からでたらビニール袋の中の匂いをかいでみましょう。
ビニール袋の中から感じられる匂いが普段自分がまとっている体臭と近い臭いです。

わきの下の匂いを確認したい場合は、ラップをわきの下に密着させ2~3分後にラップの匂いを確認するという方法があります。

普段からエチケットとして自分の匂いを確認する方法が大切です。

体臭をコントロールし、素敵な印象を与えることができるようになりましょう。