計画分娩のメリット・デメリット・注意点




私は4月に大学1年生になった娘と中学2年生になった息子がいます。
娘が5歳を迎える年に息子が産まれました。
本当はもっと歳の近い姉弟にしたかったのですが
2人目不妊(聞いた事あると思う方いらっしゃると思いますが)で
欲しくても出来なかったのです。
とても当時は「なんで?」ととても苦しんだ事を今でも鮮明に覚えています。

息子が出来て無事産まれてきてくれて(娘もですが)
今では名前の由来の通りにすくすくと育ちいつも無邪気だった子が
今ではすっかり大人っぽくなりそろそろ主人の身長を超えそうな勢いまで
成長しました。
変わってないなって思うのはゲーム好きな所。
ゲームを初めて買ってあげたのは小学3年生。
時間さえあればゲームに夢中になっています。
なのでゲームの話を振るととても嬉しそうに話をしてくれるのは
嬉しいのですが1時間は平気でじゃべったりしています。

話を戻して、話はさかのぼること約14年前・・・。

娘は幼稚園の年中さん。
ある日突然、私に言いました。

「ねぇママ妹が欲しい」


今まで周りのお友達に兄姉(弟妹)がいても欲しいなんて一言も
言わなかったので驚きました。
2人目不妊なんか乗り越えてやるっていう気持ちにさせた一言でも
あります。

基礎体温の他に生活習慣や食生活を見直したり妊娠スポットに行ったり
色々やりました。

そして息子がお腹にいる事が判明し長かった2人目不妊を卒業。

そんな息子の出産は計画分娩を希望しました。
今とは違っている点がいくつかあるかもしれませんが
(なんせ約14年前なので←ここ強調)
参考程度に読んでいただけたらなって思います。

我が家にやっと2人目がやってきた

2人目不妊卒業の日

夏の終わりが秋になり体調に異変を感じた私は総合病院へ
行きました。
「うーん。あっちの科で診てもらおう。」と内科の医師に言われまた呼ぶから
待合室で待っててくださいとの事。
「内科じゃない?じゃあ何科?」って呼ばれるまでドキドキの私。
呼ばれて連れて行かれた科は産婦人科。
「ちょっと待って。」と思って私をよそに診察室に呼ばれました。
医師に体調がすぐれない事を話すと「内診で診てみましょう。」と医師。
内診室へ入ってあの苦手な椅子。
娘の時に何回も座ったけど・・・。
座って待っていると医師が来て「少し痛いかもしれませんけど画面見てて下さいね。」と一言。
痛みは感じなかったけど右側の画面を見ていました。
「見える?」と医師。
その画面に写し出されたのはとても小さな赤ちゃんの姿。
「見えます。」と私。
「この大きさだとだいたい妊娠6週目かな。」と医師。
我が家が夢を描いてた2人目がやっと叶った瞬間です。
内診室を出て説明を聞いて帰りました。
夫も娘も大喜び。
無事にすくすくと大きくなってほしいなって思いました。

予定日確定・・・しかし・・・

そして待ちに待っていた検診日。
1ヶ月長かった。
受付を済ませて順番を待っていました。
名前を呼ばれて診察室へ入りました。
「変わりありませんか?」と医師。
「元気です。」と私。
内診室へ入って画面に早く写らないかなってワクワクしていました。
そして写し出されて前回よりもさらに大きく育った2人目の姿。
心音も聴かせてくれました。
そして診察室に戻りいつも通り説明を受けていました。

「予定日は来年の4月27日です。」と医師。
「4月かぁ・・・」と私。

心の中で「4月生まれまた増えちゃうなぁ」って思っていました。
なんせ11日に実弟、18日実妹、22日実父と義母だったからです。
そこで頭に浮かんだのは計画分娩で実父と義母の誕生日に出産したいなって。

医師に聞いてみると「残念ながらうちでは計画分娩行っていなんです。」
と断られてしまいました。

「もしご希望でしたら紹介状書きますが・・・」と言われ改めて考えて
やっぱり気持ちは変わらなかったので
「紹介状頂きたいです。」

と言って紹介状を書いてもらい計画分娩ができる産院を
探しました。

見つけたのは私の実家の隣の市にある産婦人科

私はインターネットで調べて見つけたのは何と車で片道1時間かかる
私の実家の近くにある産婦人科。
事前に電話して計画分娩できるのか、今の分娩予約の状況を聞いて受診の旨を
紹介状を持って行きました。

ホワイトを強調している産院だったので迷わずに行く事ができました。

見つけたのは私の実家のある市の隣の市の産婦人科

ネットで探して見つけたのは片道1時間の所にある私の実家の隣の市の
個人の産婦人科。
電話して計画分娩やっているのか今の分娩予約の状況を聞き受診したい旨を伝え
紹介状を持って行きました。
ホワイトを強調している産婦人科だったので迷わずに行けました。
受付を済ませ検尿も出して待合室で待っていました。
人気のある所だったのでとても混雑していました。
そして呼ばれて診察室に入りました。
医師が院長先生でビックリしましたが前の病院でもらった紹介状と
計画分娩で出産したい旨を伝えました。
そしてベッドに横になりエコー。さらに大きくなってビックリ。
「うん。順調だね。」と院長先生。
エコー写真をもらいまた話をしました。
「うちでは計画分娩できるよ。後期になったらバースプランを渡すから
そこに計画分娩しますかって欄があるからそこにチェック入れてくれればいいよ。」と優しく教えてくれました。
そして分娩予約をして帰りました。

その後も順調にすくすくとお腹の中で大きくなっていきました。
そしてある日「性別知りたい?」と院長先生。
娘も一緒だったので「はい。知りたいです。」と答えました。
エコーを当てて「うん。この子は男の子だね。よく見えるでしょ。」と院長先生。
「確かに。」と私。でも隣でべそをかく娘に気づきました。
「娘は妹が欲しがってたので。」と言うと院長先生が苦笑いしましたが
娘の方を見て「お姉ちゃん元気に産まれてくれるのが一番大事な事なんだよ。」と笑顔で話しかける院長先生。
「うん。」とうなずく娘。
次は男の子だと報告すると夫も両家の両親も大喜び。

後半になりあの時言われていたバースプランの用紙をもらいました。
そこには計画分娩の他に私が一番驚いた内容は

「へその緒を切りたいですか」

という項目があった事。へその緒って医師が切るっていう常識を覆された瞬間でした。そして私は希望にチェックを入れたバースプランを提出しました。

いよいよ赤ちゃんと対面する日がやってきました

計画日を決めてそして入院して出産。

臨月に入り検診も1週間に1回になりました。
エコーでも元気に動く赤ちゃん。
そしてバースプランを見た院長先生が「計画分娩希望ね。いつにする?」と
聞いてきました。
私はすぐに「4月22日がいいです。その日父と義理の母の誕生日なんです。」と答えました。
「産まれない場合もあるけど産まれたら良い親孝行と嫁孝行が出来るね。じゃあ22日ね。」とカルテに書いてくれました。

そして妊娠38週2日を迎えた検診日。
いつも通りにエコーと内診してもらって説明。
「子宮口が3cm開いているね。22日希望だしこのまま入院ね。」

と院長先生。
まさかの展開にビックリの私。
その日検診後遊ぶ約束していたママ友に連絡して入院で行けなくなった事を話したら「頑張ってね。楽しみにしてるから。」と。
夫にも連絡して一旦家に帰って入院セットを持って車で(臨月は乗ったらいけないんですが)産院に戻り、受付で入院ですと伝え、お迎えを待っていました。

看護師さんがお迎えが来て「どうぞ」と病棟へ。病室に行く途中に新生児室を通ったので
「可愛いなぁ」って思いながら病室へ。
「病衣に着替えて、机の上の薬(陣痛促進剤)があるので着替え終わったら飲んで下さい。その後は飲む時間書いてあるので必ずその時間になったら飲んでください。何かあったらここにナースコールありますので。」と言われたので「わかりました。」と私は言ったら「失礼しました。」と言って病室を出て行きました。
病衣に着替えて机を見ると薬と飲む時間のメモが置いてありました。
「促進剤って口から飲むのもあるんだ」と思いながら1錠飲みました。

その後も飲み夕方になって助産師が機械を持って来て「ちょっと診ますね。」と内診などを始めました。そしたらいきなり「痛みないですか?お腹の張りは?」と慌てているので「痛くないし張りもないです。」と私。

「5分間隔で来てるんだけど・・・」と助産師さん。

「えっ!?」とその言葉に驚く私。

「何かあったらナースコールしてね。」と言って病室を出て行きました。
「5分間隔ってかなり痛いはずだよね?」としばらく混乱していました。
夕飯を食べ終わったら夫と娘が来て一緒にテレビを観いて話していました。
いつも観ている音楽番組が終わったあたりにずどんと鋭い痛みがやってきました。

そうです。陣痛が来ました。夫が「陣痛来ました。」とナースコールをしました。助産師さんが車いすを持って病室に来てベッドから車いすに乗り分娩室へ。もう一度内診。「うーん。6cmくらいかな。まだだね。」と言って奥に行ってしまいました。それからも次から次へとくる陣痛の波。トイレに行きたくなり夫の手を借りて分娩室のトイレへ。お小水はけっこう出たけどいくらいきんでも何もでない。
「あれ?」その後も変わらず。

「まさか・・・」と思って恐る恐る触ると何かに触れてる。

「まずい。」と思って急いでトイレ内のナースコール。

助産師さんが「どうしました?」と来たので「何か違和感があって・・・」と私が言うと確認した助産師さんの一言で静かだった分娩室が慌ただしくなりました。助産師さんと夫に両腕を抱えらえて分娩台へ。内診したら少し頭が出ていました。私がお小水だと思っていたのは羊水でトイレで破水をしていたのです。
そして3回いきんだ時2人目はエコーの性別通り元気な男の子が産まれました。

出産日の前日の夜11時41分の事でした。

翌朝病室を訪れた院長先生は「おはよう。」と言うのかと思ったら
「早かったね。」と言ってにっこり笑って病室を出て行きました。

計画分娩のメリット・デメリット・注意点

メリット

・出産日が決まっている事で計画を立てやすい。
・産院によってですが上のお子さんを出産に立ち会わせる事ができる。
・胎児の心拍パターンを分娩が終わるまで継続的に管理できるので安全性が高まる。
・万が一何かしら異常や合併症に対して速やかに対応してもらう事ができる。
・出産日が決まっている事でママさんが精神的にリラックスした状態で出産ができる。
・分娩時間が短くて済むのでママさんや赤ちゃんへの負担が軽くなる。
・墜落出産(産院に着くまで間に合わない出産)の予防になる。

デメリット

・希望日に生まれない事もある(私がそうでした)
・分娩前処置、陣痛促進剤を必要とする場合は「過剰陣痛」といい陣痛がどんどん強く過剰の起こるリスクを伴う場合がある。
・陣痛促進剤を使っても陣痛が起きずそのまま一度退院になる場合がある。
陣痛促進剤の副作用で胎児を圧迫して「胎児機能不全」や「子宮破裂」というトラブルがまれに起こることがある。
・計画分娩は普通分娩より費用が高くなる場合がある。帝王切開は保険適応になる。
・ごくまれに麻酔の成分に対してアレルギーを持っている人がいます。アレルギー症状が激しく出ると母体はショック状態になりママさん、赤ちゃん共に危険になる。事前に麻酔のアレルギー検査を受けておくと安心。
・赤ちゃんの発育状態が十分でない場合がある。その時はNICUで治療する事になる。

注意点

前回の出産で帝王切開したもしくは双子を妊娠している場合などの自然分娩が
難しい場合は帝王切開での計画分娩になる。

計画分娩の流れ

・出産予定日を決める。
赤ちゃん、ママさんの状態を見ながら計画分娩ができるかどうか医師が決めます。行う事になったら出産日を医師と決めます。
・出産方法を決める。
出産方法は医師がほとんどの場合決めます。
・入院
通常出産日の前日に入院し、状態をモニタリングします。
異常がなければ出産方法に応じた全処置を行います。
・分娩の為の準備を行います。
誘発分娩の場合、子宮口を広げる為にバルーンを挿入したり陣痛促進剤を開始します。帝王切開の場合、絶食、浣腸、剃毛などの処置をします。
・出産する
分娩準備が整ったら出産です。

まとめ

私の計画分娩の体験談を書きましたがいかがでしたでしょうか?

出産日を決める時に院長先生から「産まれない場合もあるよ。」とは
聞いていましたがまさかその言葉通り出産日前日に産まれてきてしまいました。
「あともう少しだったのに」って少し残念な気持ちになりましたが
でも娘を息子の出産に立ち会わせる事ができたのでよかったかな。
入院中は毎日夫と面会に来ては新生児室に行って息子の事をずっと見ていたそうです。

上のお子さんを預けるのに困っているママさん、本当にとても少ないですが産院によっては子連れ入院できる所もあります。
息子を出産した産院は子連れ入院できるので娘と一緒にって思っていたのですが
出産終えて病室に戻って「ママと一緒に過ごそう。」って言ったのですが娘は「パパと帰る。」と言って帰ってしまったので私の方が寂しかった記憶があります。

息子が産まれた前後は女の子が多く産まれていたので0歳にして両手に華だったのでそれには思わず「〇〇(もう名前は決まってので)は幸せだね。」って笑った事がありました。出産前に沐浴の様子を見学をしたのですが助産師さんから
「〇〇君沐浴モデルデビューしたのよ。」と笑顔で教えてくれました。

出産日は失敗しちゃったけどそれ以外はバースプラン通りにして下さったので
産院の院長を始めスタッフの皆さんには今でも感謝しきれないです。
ちなみに息子のへその緒ですが主人が切りました。けっこう硬かったって話していました。私と息子を繋いでいた胎盤も見せてもらう事もできました。
計画分娩は気持ちの整理がついてそして挑めたのでしてよかったなって私は
思いました。将来娘に赤ちゃんが出来たら提案してみようかなって思っています。

計画分娩にするかそれとも赤ちゃんが出たいよっていうのを待つかそれは
それぞれのご家族の事情やママさんの希望もあるのでそれに合わせて医師とよく相談をして是非良い記念になる出産を・・・。

長くなりましたが最後まで読んでいただきありがとうございました。