今回は子どもの『偏食』についてです。
きっと皆さんの中にも「うちの子は偏食で全然食べてくれない…」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
この偏食に関して、原因は決してあなたの育て方が悪いとか、ご飯が美味しくないとかそういうことではないんです。
ある研究では、子どもの偏食はだいたい1歳〜1歳半くらいから始まり2歳前後の約50%が偏食だと言われています。
どうしてこの時期から偏食が始まるのか…
それはこの時期の子どもの成長と大きく関係していると言われているのです。
子どもの成長と偏食の関係とは?
実は、この1歳〜1歳半くらいの子どもは自分で動き出し、行動範囲が広がる時期であるということが大きく関係しています。
『行動範囲が広がる』ことと、『偏食』にどういう関係があるの?と思うかもしれませんが、例えば、もしこの時期の子どもが『目につくもの』や『食べちゃいけないもの』をなんでも口に入れて食べてしまったら大変ですよね?
つまり、行動範囲が広がった子どもが自分で自分の身を守るために、『食べたことのない食べ物』や『口にしてみてちょっとでも苦手だな』と感じた物を【口にしないようにする】という本能的な行動が偏食に繋がっている場合が多いのです。
『本能には逆らえない』とはよく言いますが、だからといってこのまま偏食を放っておくわけにはいかないですよね?
そこで、この『偏食』から脱する方法をご紹介したいと思います。
その方法は…
食材に慣れてもらう!
【食材に慣れてもらう!】
これに尽きます。
先ほど『本能で口にしない』という話をしましたが、そこが原因であれば、一番の解決策はその食材に慣れるということなんです。
けど皆さん、例えばニンジンが嫌いなお子さんがいたら、味付けを変えたり調理法を変えたり小さく切ってみたり…と色々工夫はされてますよね?
それでも食べてくれないから悩んでいる…という方がほとんどだと思います。
それは決して間違いではないのですが、やはり食べてくれないものを出し続けるということは作る側も辛いですよね?
だから、ほとんどの方が数回出しても食べなかったら『もう出さない』となってしまうのではないでしょうか?
実はこの諦めこそが良くなくて、食べなくても諦めずに出し続けることが、意外にもシンプルに偏食から脱する方法なんです。
これにはちゃんとした研究結果もあり、だいたい10〜15回、多い子で20回くらい苦手な食材を出し続けることで、それに子どもも慣れて偏食から脱したという結果も出ているそうです。
そして、これをやる上での注意点【※ここ大事】なんですが、これも多くの家庭がやってしまいがちなことですが、苦手な食材を食べてもらうために「これを食べたらおやつを食べて良いよ」などの『ご褒美形式』で食べてもらうことってよくありますよね?
この方法…
『絶対やめた方がいいです』
ご褒美形式で嫌いなものを食べてもらうのがダメな理由
それは、ご褒美のために食べようとする子はいるかもしれませんが、そうやって欲しいもののためにとなると、その食材自体が食べ物として『ランクの低いもの』『ダメなもの』という印象になってしまい、子どもの中で余計にその食材に対する価値観が下がり、いつまでも偏食が直らないということに繋がってしまうからなんです。
初めにも話した通り、その食材に慣れるということが偏食克服への一番の近道であるということを考えると、その食材に対する悪いイメージを持たせてしまうことは厳禁なんです。
嫌いなものが食べられるようになる方法とは?
無理に食べさせるよりは、慣れるためにどうしたら良いかを考える方が効果は出ると思います。
例えば、ニンジンが苦手な子どもに対して
①スーパーに買い物に行った時に「どのニンジンがいいかな?選んでくれる?」と子どもに選ばせてみる
②買ってきたニンジンを一緒に観察したり、絵を描いてみる
③調理を一緒にしてみる(洗う、皮を剥く、切る、炒める等)
このようなことを実践して、『食べる』以外のアプローチでその食材に慣れてもらうということもとても重要なのです。
諦めない気持ちとちょっとした工夫が、子どもの偏食を克服する大きな近道になると思いますので、是非今回紹介したことを実践して頂けると嬉しいです。
子どものことを想うからこそ悩みの尽きない子育てですが、少しでも皆さんのお役に立ちますように。
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