アンコールワットを観光したい!必要日数とおすすめスポット




数ある世界遺産の中でも、常に人気ランキング上位に入るアンコールワット。
いつか行ってみたいと思う方も多いのでは?

どこにあるの?
どのくらい日数が必要なの?
他にどんな観光地があるの?
どんなことに気を付けたらいい?などなど
これからアンコールワットに行く人に役立つ情報をご紹介いたします!

アンコールワットは、カンボジア王国のシェムリアップという街に位置しています。
首都プノンペンからは飛行機で1時間程度。
日本からはプノンペンで一度降り、乗り継ぎ便で行きます。

プノンペンへは成田から飛行機で約8時間。
時差は日本よりも2時間早いです。
機中泊をする前提で日数を組むのがおすすめ。
時差はほとんどないので、生活リズムを崩さずに済みます。
(日本時間のまま生活すると、サンライズなど見に行くにも辛くないですよ。)

気候は乾期・雨期の差はありますが、日本の夏くらいと思っていて大丈夫。
熱中症対策に帽子などが必要です。水はどこでも売っています。

お金は現地通貨のリエルとドルが流通しています。
観光地ではほとんど両方使えます(ドルで払ってリエルでおつりがくるなんてことも!)

シェムリアップは観光地であるため、治安もさほど悪くなく
(プノンペンの方が治安が悪いそうです。但し情勢は常に変わりますので、訪れる際には現在情報を必ずチェックしてくださいね。)

ツアーコンダクター以外で日本語が通じる人はなかなかいませんが、
英語は通じる事が多いです。ホテルや観光地は全く問題なし!

女子一人旅でも何ら問題はないくらい、比較的いきやすい場所といえるでしょう。

アンコール遺跡群を観光しよう!

アンコール遺跡群を回るのにおさえておきたいポイント

シェムリアップには、アンコールワットだけでなく遺跡がたくさんあります。
街全体が遺跡といっても良いくらいです。
それらを総称してアンコール遺跡群と呼びます。

アンコールワットに入るにはアンコールパスという入場券がいりますが
販売しているのは、1日券・3日券・7日券の3種類。
最初どれを買うか迷う方もいるかもしれません。
が、ぜひシェムリアップにいる日数分カバーできる券を買ってください!

このアンコールパスはアンコールワットの他周辺遺跡の入場券を兼ねています。
また、道路が遺跡の近く、入場料が必要な圏内を走っている場合
通行するのにこのチケットを見せる必要があります。
しかもその場面、ものすごい多い!
今日はパスが必要な遺跡にはいかないと思っても、持っていくのを忘れないようにしてくださいね。

アンコールワット周辺のホテルに滞在するなら気軽に何度も立ち寄ることもできますし、遺跡は見れば見るほど「あそこにも行ってみたい」と思えてくるすばらしさです。
滞在日数分のチケットを買っておくのが間違いなし!

また、スケジュールは是非余裕をもって組んでください。
暑い上、遺跡ではかなり歩くので思っている以上に疲れます。
自分の体力と相談し、大丈夫そうであれば追加するくらいの気持ちでいると良いでしょう。

暑いので薄着ででかけたいところですが、露出の高い服では入ることができない遺跡もあるので注意が必要です。
薄いカーディガンやストールなどを持っていると便利。
下も怪我や虫さされなどを防止するため長いパンツのほうがおすすめです。

いざ、アンコールワットへ!見どころは?

アンコールワットは入場券(アンコールパス)さえあれば気軽に入場ができるので、一人で見て回ることも可能ですが是非ガイドさんの解説付きのツアーで行くのがおすすめです!
建物自体も素晴らしいのですが、回廊に一面描かれた美しいレリーフは必見。
それらに描かれている神話などを解説してもらえると魅力倍増です。
現地でも単発のツアーを開催しているので、探してみてくださいね。

アンコールワットは第一回廊から第三回廊までありますが
第三回廊は月に何回かある「仏教の日」には入ることができないので注意が必要です。
第三回廊にも是非いっていただきたいのですが・・・
この仏教の日は他の回廊も観光客が少なめなので、仏教の日にツアーでじっくり回り、別日に第三回廊だけ回るという回り方もおすすめですよ。
(第三回廊は入場制限があるため、ガイドさんはどのみち上ってきません。一人で行く日でも大丈夫!)
アンコールワット全体では通常半日程度あれば観光をすることが可能です。

見どころとしては、一つはやはり一面に描かれた神話のレリーフ。
(掘った石をはめ込むのではなく、石を積み上げてから掘ったそうです。絶対に失敗ができない、すごいことですね)
アンコールワットはヒンドゥー教の建物です。
ヒンドゥー教の神々を少し予習してからいくと面白いかもしれませんね。
特に、アンコールワットと周辺の遺跡にはどこでもナーガという蛇が欄干に施されているのが特徴。
他のアジアの遺跡とはここが少し異なりますね。

そしてやはり第三回廊は是非上っていただきたい場所です。
第三回廊へは元はすごく急な階段で
(今は補助で手すりがついた木の階段をのぼります)
天国への階段はそんなやすやすと登れないという意味で急勾配になっているそうです。

上ると、空気が違います。
そこまでは観光地らしくがやがやとした雰囲気ですが、ここはとても静か。
また、レリーフも繊細な施しが見て取れ、格段に美しさが増します。

ここは王のための空間。
四方に設けられた窓から、王様が眺めたのと変わらぬ景色を是非ご堪能ください。

また、美しいといえばアンコールワットから見るサンライズも必見です。
朝だけの単発ツアーがたくさん催行され、まだ暗いうちから人がごった返すほどの人気ぶりです。
朝日が昇る前も日本ではなかなか見られないほど満天の星空。
池の前から見れば、水に映る逆さアンコールワットも見られます。

ちなみに、春分の日と秋分の日には中央祠堂の先端から朝日が昇ります。
その時代にそこまで計算しつくして建てられている・・・すごいですよね。

一緒に回りたい!アンコールトムとタプローム遺跡

さて、アンコール遺跡群の見どころはアンコールワットだけではありません。
アンコールワットと並ぶ代表格として挙げられる遺跡が「アンコール・トム」です。

一つの都となっているこの遺跡は、城壁がぐるりと取り囲み
東西南北に門、中心にバイヨン寺院があります。
門は東側は勝利の門と死者の門に分かれ、全部で5つ。
勝利した時と敗戦した時で入る門が異なったそうです。
この門からして大迫力です!

また、バイヨンには巨大な仏像の顔がいくつも彫られています。
記念撮影をするなら是非この“尊顔”と。インパクト大!です。
また、こちらのレリーフは庶民の暮らしが伺えます。
アンコールワットとはまた異なる雰囲気を楽しめることと思います。

もう一つ、おすすめするのが「タ・プローム遺跡」。
この遺跡は巨大な木に浸食され、退廃的ながら大迫力です。
自然の力を明らかにするため、あえて発見当時の姿のままで保存されているそうです。
石の隙間に根をはり成長している木々、その隙間から姿の覗かせるたくさんのレリーフ、圧巻です。

また、ここはアンジェリーナ=ジョリー主演の映画「トゥームレイダー」の撮影地でもあります。
映画を見てからいくと、見覚えのある景色がちらほら!
アンジーと同じ場所で、是非記念撮影してみてくださいね。

これらの遺跡はアンコールワットから比較的近い場所にあります。
一日あればアンコールワットから3つとも回ることが可能。

ツアーでなく一人で観光する場合、移動にはトゥクトゥクがおすすめです。
街中を見渡せばいくらでも走っています。
ただし、走っているトゥクトゥクにバイクで寄せてきてバックやリュックをひったくられたという事案も多いようですので、荷物は必ずしっかり持って。
空席にはおかないようにしてくださいね。

郊外の遺跡観光!こんなアクティビティもおすすめ

東洋のモナリザ・バレンテアイスレイ/密林に眠るベンメリアを観光

アンコール遺跡群の他にも、シェムリアップ郊外にも是非いっていただきたい遺跡がたくさんあります!
郊外はトゥクトゥクでは厳しいので、ツアーに参加するかタクシー等を手配するのが良いでしょう。

まずご紹介するのは「バンテアイ・スレイ」。
シェムリアップ中心地から車で約1時間ほどのところに位置します。

“東洋のモナリザ”と評されるレリーフがあるこの遺跡は
こじんまりながらとても繊細で美しいレリーフの山!です。
アンコールワットのレリーフは平面的ですが、ここのレリーフはなんと立体です!

とても細かく緻密で見事な彫刻・・・そして一つ一つの門に異なる神様が掘ってあります。
たまに顔がない彫刻があり、現地のガイドさん曰くおそらく盗掘されているとのこと。
“東洋のモナリザ”もあまりの美しさに石ごと持ち去られそうになったという歴史があります。
とにかく美しいことこの上なしの遺跡です。
実際の“東洋のモナリザ”は遺跡保護の観点からかなり遠目にしか見られませんので、双眼鏡を持っていくのも良いですね。

もう一つ、郊外遺跡のおすすめは「ベン・メリア遺跡」。
シェムリアップ郊外から車で1時間半ほどの場所にあります。
この遺跡はアンコールパスは使えず、チケット料金がかかるので注意してくださいね。

前述のタ・プローム遺跡以上に木にのまれた遺跡は、天空の城ラピュタのモデルになったという話もあるほどです。
遺跡はまだまだ解明されていない部分も多く、映画の撮影のために一部木道が組まれ、それでやっと奥まで見学ができるようになったのだとか。
自然の力をまざまざと見せつけられる遺跡、圧巻です。

乾季と雨季で違う顔を見せるのもこの遺跡の魅力。
乾季のほうが見学はしやすいですが、雨季の苔むした姿もまた素敵です。

観光地として栄えている場所では心配ありませんが、カンボジアはまだまだ地雷が埋設されている場所も多く、郊外の遺跡は特に通常ルートの順路以外は決して入らないようにしてくださいね。
特にベンメリア遺跡は道路から遺跡の道に地雷注意の看板があるほど。
そういう意味でも、郊外の遺跡の行きづらさを考えても、こちらはガイドつきツアーを依頼するのがおすすめです。

また郊外遺跡を巡るには一か所で半日かかるとみるのが良いでしょう。
一日かけて郊外のいくつかの遺跡をいっぺんに回るツアーもおすすめですね。

日数に余裕があるなら・・・水中遺跡と天空の寺院

さらに日数に余裕があるなら、こんな遺跡はいかがでしょうか?

シェムリアップ郊外にはプノン・クーレンとクバール・スピアンという水中遺跡があります。
シェムリアップから車で1時間半程度。行き帰りも含め、一日がかりになりますが自然に囲まれたとても神秘的な遺跡です。
前述の郊外遺跡と一緒に回るツアーなどもあるようです。
クバール・スピアンはアンコールパスが使えますが、プノン・クーレンは別料金となりますのでご注意ください。

プノン・クーレンの見どころは千体リンガという遺跡と2つの滝。
“リンガ”はヒンドゥー教のご神体で、ここを流れた水は聖なる水になるとされているそうです。
また川底には神々の姿を掘ったレリーフがあります。

またクバール・スピアンにはシェムリアップ川源流の約200mの川底の岩に神々やリンガが彫刻されています。

トレッキングを楽しみながら、その神秘に是非触れてみてください。

また、もう一つ一日がかりで行く遺跡があります。
それは山岳寺院「プリア・ヴィヘア」。
アンコール遺跡群に続いてカンボジア第二の世界遺産となり、“天空の寺院”とも呼ばれています。
シェムリアップから車で3時間半~4時間ほど。
こちらもアンコールパスは使うことができません。

王の力の及ぶ範囲を主張するべく高い場所に作られた寺院で、断崖絶壁に建っています。
寺院の手前までは車でいくことが可能ですが、参道は山の斜面を登ります。

石畳でできた参道を登って、山頂の中央祠堂にたどり着くと・・・その裏手に広がる絶景!
広大なカンボジアの大地を一望することが可能です。

アンコール遺跡群夕日のおすすめスポット

アンコールワットでは朝日が昇る姿を堪能できますが、夕日が美しいスポットももちろんあります!

プノン・バケン、そしてプレ・ループは人気の夕日スポット。
どちらもアンコール遺跡群の近くにあり、アンコールパスで入場することが可能です。

プノンバケンは定番ですがその分混み合い、プレループのほうが比較的ゆっくり観賞することができます。

ですがプノンバケンはでは、なんとゾウに乗れるんです!!
そんな体験、なかなかできないですよね。
夕方の数時間限定ですが、山頂までゾウにのって登ることが可能です。
ちなみにアンコールトムでも午前中のみゾウに乗ることができます。
日本ではなかなかできない体験です!

もうひとつ、おすすめアクティビティとしてアンコールバルーンも素敵です。
気球にのって地上約200mまで登り、空からアンコールワット一帯を見ることができます。
この気球からサンセットを見るのも良いですね!
但し、天候次第で中止になったり雨季には休業している場合もありますのでよく確認してから行ってくださいね。

また、アンコールトムのお堀ではゴンドラクルーズも催行しています。
所要時間は1時間程度。
夕日が沈む時間にあわせてこのボートに乗るのもおすすめですよ。

広大な大地に沈む夕日は日本では体験できないスケール、圧巻です。
感動的な夕日を是非、お楽しみください!

日数はどれくらいで行くのがベスト?

いかがでしたか?
アンコールワットはもちろん、他にもおすすめの遺跡がいっぱいのカンボジア王国・シェムリアップ。
行きたい場所は見つかりましたか?

旅行に必要な日数としては、シェムリアップ近郊のみを巡るなら3泊5日~4泊6日がおすすめ。
一日がかりとなる山中の遺跡も加えるなら4泊6日が確実ですね。
プノンペンなどにも寄るのであればもう1・2日加えるといったところでしょうか。

シェムリアップには町の中心にマーケットも広がります。
昼間はオールドマーケット、夜はナイトマーケットやパブストリートに行くのも楽しいです。
カンボジア雑貨を買ったり、屋台で食べ歩きしたり(衛生面は決して良いとは言えないので、火の通ったものを食べるようにしましょう。ジュースの氷は食べてはいけません!)
是非カンボジア産のビール、アンコールビールなども飲んでみてくださいね!

また現地のレストランでは伝統的なクメール料理を食べることもできますし、
伝統芸能のアプサラダンスのショーが見られる場所もありますよ。

アンコールワットのある街・シェムリアップではこのように遺跡はもちろん楽しむところがいっぱい!
遺跡も知れば知るほど奥が深く、帰るときには「もっといたかった~!」と思うこと間違いなしです。
是非あますことなく満喫してくださいね♪