仕事が終わって本屋さんにふらりと立ち寄ってみると、「節約のための作り置きレシピ」「作り置き時短生活」など、今や作り置きについての本を見ない日はありませんよね。
そんな多くの本が売り出されている作り置き。
週末になるとやっているという方も多いのではないでしょうか。
特に、お弁当をもって行くお子さんや旦那様がいらっしゃるご家庭、あるいは1人暮らしのサラリーマンやOLの方など、頑張って実践されてるのをよく耳にします。
例えば、日曜日の午前中に掃除や洗濯などの普段の家事を終え、午後からのほとんどの時間、この作り置きのため、ずっとキッチンで立ちっぱなしで頑張る。
そうすると朝ご飯、お弁当作りがとっても楽になる。
しかも、数日は冷蔵庫で保存できるし、物によっては冷凍しておけば1週間くらいはもつという物もあって頑張った分、重宝しますよね。
しかし皆が皆、本当に作り置きすれば節約できて、時短にもなっていいわと感じているのでしょうか。
いろいろ調べてみると、そう感じてない人も意外と多いようです。
では、なぜ節約や時短できてると感じることができないでしょうか。
実は私も過去に作り置きに失敗した経験があるので、他の皆さんの経験も合わせて見ていきましょう。
せっかく作ったのに
頑張って作る
作り置きするため、スーパーである程度まとめて買い物をし、その日の夕食の分も考えながら作り置きメニューの調理をスタートさせますよね。
メモに書いたメニューや作り方を手際よく進めていく。あるいは頭の中で考えながら進めていく。
出来上がった料理を1つ1つタッパーなどの容器に入れて、冷蔵か冷凍で保存します。
出来上がりにほっこり
こうして出来上がったおかず達がタッパーに入って冷蔵庫にキレイに並べられたのを見て、満足してしまう。
何品も作って色とりどりで、いつもよりお料理を頑張った自分に酔いしれてしまい、さぁここからが勝負どころという夜ご飯に取りかかる頃には、もう気力がなくなってしまったなんて経験はないですか?
予定外に
そうやって夜ご飯も作ってはみたけれど、何となく物足りないものになってしまった。お子さんがいる家庭では「おかわり!」と言われ、嬉しいけどおかずが足りず、作り置きした中から出したなんてことも。
結局ほとんどを食べられてしまい、作り置きの意味がなくなってしまったということもあります。
作り置き自体は悪いことではないのですが、それだけの労力を費やしたにも関わらず、これでは材料費だってまた余計にかかってしまいますね。
時短できてる?
平日の時間
こうして頑張って作り置きメニューがあると、平日の朝、特に仕事を持ってる人にとっては本当に楽になると思います。
特にお弁当を作らなければいけない時は、ちょっと炒めたりする物があったとしても、あとは冷蔵庫から2~3品とって弁当箱に詰めるだけでいい。
そして家族の朝ごはんだって、あっという間にできてしまう。
こんなに楽なことはありませんね。
休日の時間
作り置きのため熱心になるのはいいのですが、せっかくの休みには普段の家事と作り置きに時間をとられ、お子さんのお世話ができなかったり、家族と外出できなかったりといったケースもあるようです。
そうやって休日の時間のほとんどをキッチンで過ごし、あっという間に1日が終わるという過ごし方をしている人も多いのです。
時間だけじゃない
キッチンで長い時間を過ごしたところで家事が終わってくれるわけではありません。
作り置きすれば、それはやがて食べてなくなります。ということは空の容器を洗わなければならないし、立ちっぱなしで作業した分、体力も消耗し、人によっては、もう何もしたくないと思う人もいるでしょう。
だとすれば、平日は楽かもしれないけど休日の時間をほとんど奪われていると考えると、作り置きって本当に時短になってるのかと思わざるをえません。
誰のために作るのか
ここまで作り置きについて書いてみましたが、皆さんはいかがでしょうか。
先ほども書きましたが、私も以前この作り置きをしていましたが、何度か失敗してしまいました。
雑誌やテレビで見て節約できて時短にもなるならと安易に考えて取りかかってみたものの、結構な時間をとられ、頑張った割には大して節約にもなっていないことに気づき、作り置きをやめました。
何より家族が喜ばなかったことがやめた最大の理由です。
いくら冷蔵庫で保存できるとはいえ、時間がたてばやはり美味しさも半減するし、同じ手作りなら温かいものは温かい状態で食べさせてあげたいと思ったからです。
そして、特に子供はお弁当のおかずとして毎回同じ物があると嫌がります。
子供は学校のクラスのお友達と、あるいは部活動の仲間達と一緒に食べるので、何となくお互いのお弁当を気にしてるのかもしれません。
さらには同じ物を食べるということは栄養も偏っているということになるのかと心配になりました。
成長期のお子さんがいると気になりますよね。
でも、決して作り置きがいけないということではないんですよ。
結局のところ、作り置きは人それぞれなんだと思います。
何度か失敗して止めた!と言いつつ、やっぱり必要であれば私も作り置きはするし、気力がなければスーパーのお惣菜や冷凍食品に頼ることもあるし、人それぞれ、都合に合わせてやるのが一番だということです。
無理せず、こだわらず、美味しいご飯を食べるにこしたことはないのですから。