自分の親が毒親だった時の対処法について




皆さんは「毒親」という言葉をご存じでしょうか?

毒親とは毒になる親のこと、つまり子供にとって悪影響を及ぼす親のことを言います。この毒親というのは最近できた言葉で、近年でも問題視されています。

それによって、今まで自覚していなかったけど自分の親は毒親だったのではないかと気づくケースが最近増えているのです。

暴力をふるってくるなどの虐待を働くような行為はもちろん、「あなたのためだから」「家のルールだから」と言って子どもの自由な発達を阻害してくることも毒親であるといえます。

そこで今回は、明らかな虐待は受けてないけど、もしかして自分の親は毒親に該当していないか、毒親だった場合どうすればいいかについて記していきたいと思います。

これって毒親なのか?

すぐに否定から入る

毒親は子供の好奇心を否定します。そして子供は自分がいないと何もできないと思い込んでいます。

例えば、あなたがバスケをやりたいと言って「あなたにスポーツなんてできるわけがない」と何の根拠もなく否定するのです。どんなに良いことをしたとしても「嘘を言わないの」と言ってまったく信じようとしません。子供の意見を全く聞く気がないのです。しまいには、人前で必要以上に「この子はできない子なの」と話したりします。

これによって「自分は何もできない人間」なのだと信じ切ってしまい、自分に対して自信がなくなり、向上心や挑戦心を奪ってしまうのです。

すぐ誰かと比較する

毒親はすぐに身近な人物と比較します。また、中には特定の人間への嫉妬心から自分の子供をその対抗手段の道具として利用してきたりします。

例えば「隣の〇〇さん家の子はできるのに、何であなたはできないの」と必要以上に迫ったり、「〇〇ちゃんができるんだから、あなたもできるはずよ」と強要してきたりします。

子供はそうやって過剰に誰かと比較することによって、親の期待に応えられない自分はダメな人間なのだと思い込み、自分に自信が持てなくしまうのです。

他人不信を植え付け、親に依存させる

毒親は子供を自分の所有物であるという風に認識してしまいます。そのため子供が他人に関心を持つことを嫌う傾向にあります。

たとえば仲のいい友達の話をしたら「〇〇ちゃんだって嘘をついているかもしれないからそんなに信じちゃダメ」と他人への不信を促すようなことを言ったり、そのあとで「親は絶対あなたを裏切らないから」と言い聞かせてきたりします。

そうすることで子供の頼る道を塞いで、親に依存させて自分の言うことを利かせやすい環境を作り出しています。

毒親だった場合どうすればいいか

身近な友人に相談する

毒親の管理下から逃れるには理解者を作る必要があります。毒親に苦しめられている人は孤独になりがちです。

毒親へのストレスを少しでも和らげるためにも、まずは信頼できる友人に相談してみるといいでしょう。人に話すことによってだいぶストレスが緩和されたりします。そして他人に話すことで、改めて自分の置かれている状況が異常であるということに気付くことができます。

また、本当の意味での味方を作ることで自己肯定感を高めることができるのです。

何か没頭できるものを見つける

毒親のことで頭がいっぱいになってしまうと自分の精神が追い詰められてしまいます。それを避けるためには少しでも親のことを考えないようにするのが大切です。

たとえば部活動やアルバイト、あるいは勉強や仕事など、長時間活動し、それに没頭することによって、一時的でも親のことを忘れることができ、ストレス発散に繋げることができます。特に仕事関係は、あまり親が口を出せない上に働けば金銭を得られるので自己肯定の安定に繋げられます。

また、こういった活動に集中することによって交友関係が広がり、より多くの自分の可能性や選択肢を見つけることができるのです。

親から距離をとる

毒親への対処法として最も効果的なのは親から離れることです。一番は仕事などを理由に物理的距離を置くことです。離れて暮らし、そこで仕事をすることで経済的にも自立し、もう自分は親がいなくても生活できるのだと、毒親の支配から脱出できます。

また、経済的な理由で離れて暮らすことが難しい場合は、少しずつ会話を減らしたり、あまり顔を合わせないように生活するところから始めましょう。

悩みの種である親との時間を減らし、自分の時間を作っていきましょう。

毒親への対処法まとめ

いかがだったでしょうか。

色々とあるかもしれませんが、毒親について共通して言えることは「毒親は子供を自分の思いのままに動かしたい」という考えがあることです。そして毒親と呼ばれている人の多くは、自分が子供を操ろうとしている自覚がないのです。すべて子供のためだと本気で思い込んでいるのです。

毒親と接する中で、一番大事なことは自分を責めないことです。親の言うことから外れた行動をすると罪悪感を抱く人が多いとは思いますが、自分らしく生きることが何より大切です。親は親であり、自分は自分。子供は親の所有物ではありません。だから自分が親から逃げたいと思うことはけして間違いではないのです。どうか自分自身の意志と行動に自信を持ってください。

毒親による支配は共依存を生み、子供はもちろん、親自身にも多大なる悪影響を生み出します。お互いを守るためにも、適切な対応を取り、何より自分が幸せになることを第一に考えて生きていきましょう。